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2012年1月29日 (日)

The Four-Minute Mile:Roger Bannister

Roger Bannister-1954-First Four Minute Mile (HQ-Full Race)
映像は世界で始めて1mile(1600m)で4分台を叩き出した,ロジャー・バニスター(英国)

『The Four-Minute Mile:Roger Bannister[Lynos&Burford, Publishers:1994]』

今回読んだ本(洋書だが)当時医学生であった彼が1954年,世界で最初に一つの『壁』,マイル4分という壁を打ち破るまでのことを書いている。

1954年の歴史に残る『サブフォー』だったわけです。

本作,今まで読んだランニングものの本としては第1位を捧げたい!

西もも大コウフン!

ちなみに彼自身は1948年の五輪には出なかった(理由がすごいんだが)し,1952のヘルシンキオリンピックでは勝者ではないのだが,今でも時折ランニング雑誌などで話題に登るのは何故か。

うるとらももさん(村松さん)に貸して頂いたペーパーバックで,後半面白くてドカドカ読んでしまい,ランニング仲間に薦めようと思ったら・・・・・日本語版が見つからない!

Rogerb

UK/USのアマゾンあたりから取り寄せたらいいが,ロジャー・バニスターがどういう人だったか・・・・

ウィキ日本語版を見たら少し分かりますが,英語版WikiをGoogle Chromeのページ翻訳とかでみてください。デタラメ英語だけど何となく分かるはず。

バニスターは自分が医学生だったことも大きいのですが,トレッドミルで負荷を変えながら酸素濃度や乳酸値などを,自分自身を研究材料にして分析したうえで,それを自分のトレーニングにどんどんフィードバックした。

ファルトレクを練習に積極的に多く取り入れながらも,やはり記録を目指してメカのようにトレーニングしなければならず,やはりメディアや周囲のプレッシャーのせいか,走るのが嫌になってトレーニングを放棄したりします。

でも,そのオフ後にすごい記録が出てしまったりするのは60年経っても同じなんですね。

立ち直るきっかけになったのは,ランニングを離れて散々リフレッシュしたあと,自然の美しさに心打たれて突然再び大自然の中を走りまわるといったような瞬間があったから。

やはり,自然の中で自分を見つめ直し,魂を解放するのはいつの時代も同じ。ここらへんの話が,山西哲郎センセイ監修の『ランニングの世界』に繋がってくるのかなぁ。


練習方法自体も当時としては,かなり研究されたものだったのですね。インターバルなんかもこの頃からなのかな。当時の同レベルのランナーからするとかなり走行距離が少なかったランナーらしいです。

「とにかく距離を走る」のではなく,走行距離よりも強度や効率・効果を重視したトレーニングの開拓者でもあったわけです。そして,彼の4分の壁突破直後にどんどんその記録が更新されたのは,やはり現在よくスポーツで話題になる『脳の壁』が立ちはだかっていたのかもしれないですね。


メダル外だったヘルシンキオリンピック(1952)ではなく,1954年の大学対抗試合(オックスフォード)でマイル3:59.4の世界新を出す。次に大英帝国選手権(バンクーバー)で3:58.8にさらに記録を伸ばすのだが,そこに至るまでの心境と,この時のライバルとの激闘シーンは手に汗握る名文だ。

それだけではなく,後半はかなり『ランニング』『スポーツの意義』『自由』ということについて持論を展開していて,これがまた最近理屈っぽい西もものハートにドンピシャ!

日本語版が見つかったらぜひ紹介しますので,僕みたいにタイム・記録より理屈っぽいのが好きな方は読んで欲しい。英語版しかない場合は,少しずつブログでご紹介します。


何故自分は走っているのか,なんかよう分からん・・・・言葉にはならん。そんな人のヒントになりそうです。

『自由って何だ』・・・・その答えが『走ること・スポーツ』にある,そんな気がしてきました。

彼はその後さっさと引退して脳神経医師として活躍するわけですが(本人はこっちのほうが主な業績だと思っている),自分の10年間の活動記録を中心に

『走るってなんぞや』
『スポーツって何ぞや』

を冷静に説いていますな。

読み始めたときは,この人オリンピックではメダルに届かず,強がってはいたけどやっぱり気になって,世界で最初の『4分きり』を意地になって目指したのかな,と思っていたのですが・・・・後半は違ったぜ。

現在,英国在住のバニスター氏は82歳。

会ってみたいぜ。


彼は最後にこう締めくくる。

『社会や仕事が制約を受ければ受けるほど,自由を渇望する気持ちへのはけ口を見つける必要があるのだ。誰もあなたに「もうこれ以上速く走るな,遠くへ飛ぶな。」とは言えない。人間の精神とは不屈であるのだ。」

自由になるために,思うようにならない不自由なランニングをするのだね。


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