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2013年2月 6日 (水)

「声」の資本主義 ---電話・ラジオ・蓄音機の社会史 (河出文庫) 吉見 俊哉

Koeshihon

「声」の資本主義 ---電話・ラジオ・蓄音機の社会史 (河出文庫)
吉見 俊哉 (著)

資本主義を語った本では全くない。

この本はメディア歴史論や,ある特定の伝達手段,例えばインターネットやスマートフォンなどに限定してその歴史を詳細に述べてはいない。

最初書店で手に取った時には,音声・楽曲・楽譜などの知的所有権が主張される資産がどのように発展してきたかの本だと思って買ったのだが,内容は全く違うので逆に良い意味で面白かった。

キーワードは

音声と風景,活字媒体
蓄音機,初期の記録メディア,ジュークボックス,音声産業
電話(有線),交換手,有線放送,地域コミュニティ
無線機器,ラジオ(製作ファン),無線機器,アマチュア無線

これらに国家戦略(統制),広告媒体としての音声がどう絡んできたのかがテーマとなる。

もちろんムッソリーニやヒットラー,ルーズベルト達の目論見も解説されていてとても面白い。けっこうボリュームがあるし文庫本にしては高いのだが,一気に読んでしまった。

伝達手段としての「音声」がどう恣意的に政治や科学,商業の世界で扱われてきたかが淡々と述べてあり,作者の私見はあまり入っていないので,知識の世界を広げるには格好の材料。次のステップに,巻末のリファレンスを参考に幅を広げていくといいかも。

この本は1995年出版。インターネットや携帯電話隆盛の前夜の著作なので言及はほとんどない。それがかえって読みやすい気がする。

通信インフラや媒体って,こんなにも国家戦略(謀略)とアマチュアや民間企業との拮抗の中で発展してきたんだ・・・・・・アマチュア(無線・ラジオ)愛好家の力はいつの時代も推進力になっているんだな,が西もも@私感である。個人的にはとても面白く読めた。次は「伝達手段の歴史」が面白そう。(のろしとか飛脚,郵便など)

初期の固定電話って,つなぎ放題聴き放題でセキュリティーなしのチャット(CB)状態だったとか,驚きの歴史が続々。なぜSNSは文字ベースなのか,どうして音声ベースにならないのか・・・・・なんて考え始めた。

固定電話の盛衰,田舎の出身の人は分かるだろうが「有線放送」の歴史なども分かって面白い。

技術的なことや商業面での戦略を述べてある本ではないので,特定の機器やテーマについては巻末を参照ってところだろう。

慶応大学のサイトに内容紹介がありました。

http://web.sfc.keio.ac.jp/~oguma/kenkyu/02f1/pre/koe-imai.htm

資料的な価値もある本です,これ。

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コメント

エリミ さん

まあ,この本は当局の恣意的な動きについてはかなりアッサリしてます。

淡々と技術面での歴史を綴っているので面白いです。

ツチ族とフツ族の紛争の時にラジオが使われましたよね。
ヒトラーとムッソリーニよりも直接的な形で。
権力によるメディア支配は、今の日本のマスコミの状態をみていると
ヒトゴトでは無い気がしてしまいます。

なーんて堅い事言っちゃった(笑)。

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