博士と狂人/サイモン・ウィンチェスター
Oxford English Dictionary(オックスフォード英語大辞典)
世界最大の,最高の辞書,OEDの完成の裏側にある秘話。
辞書はよく使う西もも@ですが,さすがに20万近くするハードカバー版OEDは買えないです。
それに活用できる知的レベルではありません。
個人所有して使う人は尊敬しますし,職場や団体で購入していたら快挙です!
完成に70年かかったこのOEDも今ではCD版も出てますが,それも7,8年前のバージョン。
でもでもそんなの関係ない,色褪せない地位があるんです。
たった1つの単語でここまでページを割くかぁ!?って感じでして,延々と語の成立の歴史や語源,意味の変遷とその初出データが・・・・・もういいです,ってほど出てきます。
最近の電子辞書でも,「研究社英和大辞典」が入っていたら,少しは冒頭に語源が掲載されてますが,あれの本格版です。(西もも@はけっこうあの部分好きなので,それが入った電子辞書を買う)
さて,その編纂に関わった2人のキーパーソン。
ジェームズ・マレー博士と協力者ウィリアム・マイナー。
私財投げ打ち状態のマレーはよくありそうな話ですが,マイナーの経歴は読んでびっくり仰天。
殺人者+生涯精神病院収監者。
まあちょっと,アマゾンの紹介とレビューをご覧くださいまし。
三浦しおんの「舟を編む」からのつながりで読み始めたのですが,このOED秘話ノンフィクションはその比ではないですね。
事実なんだもんね。
絶版本の中古で読んだのですが,あまりに面白くて眠いのに一気に読んじゃった。
英語に興味はない,って人でも,辞書ってこうやって出来るんだ・・・・って思えるかも。
西もも@は元々,「●和辞書」の起源が好きなのです。
オランダ語とかドイツ語とか英語,ロシア語の。
大学時代に授業で使ったのは「ウイグル・中国語辞書」。
「ウイグル・日本語」辞書はなかったので,輸入した「ウィ・中」を買って,「中日」辞書をひく,というアホみたいな作業をしていた。たぶん,辞書の起源はそんな感じなのでしょう,きっと。
それにしても,江戸期とかの辞書はすごい手間かけてます。
今みたいに,音声を記録できる機器もないし,CDもネットも使えない。
パソコンなしで手作業編集ですからね。
墨と筆ですからね,幕府レベルの仕事でも。
言葉が好きな人にはこの本オススメ!
中古本で見つけたら即買いですよ。
バカと●●は紙一重
いや
天才と狂人は紙一重,です。
翻訳はいろいろあるので,好きな人を読まれたし。
翻訳者って大切ですよ・・・・「Born to Run」は何か変だもん。英語のほうがいい。
そうそう,今
「Eat and Run」読んでます。
英語難しい・・・・。
« 水曜トラック鍛錬 | トップページ | 天然回復エナジードリンク »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 最後の秘境 東京芸大(2017.05.19)
- 星を継ぐもの(ジェイムズ・P・ホーガン)創元SF文庫(2017.04.01)
- 国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動 (文春新書)(2016.11.25)
- 『「鬼畜」の家~わが子を殺す親たち~』(新潮社)(2016.08.22)
- 「ランニングの世界」 20号(2016.04.19)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1194379/62406573
この記事へのトラックバック一覧です: 博士と狂人/サイモン・ウィンチェスター:
コメント